「痩せたい…」「もっとウエストを細くしたい…」
女性は男性よりも太りやすく脂肪を溜めやすい生き物。巷には多くのダイエット本が出版され、Youtubeにはフィットネス系の発信も多いですよね。これほどまでに人類を悩ませる肥満の問題は、実はあなたの怠慢が原因ではありません。科学的に正しい知識を身につけて、今年こそはダイエットの成功を目指してみましょう。
目次
人間は太るようにメカニズムされている
そもそもなぜ人間が太ってしまうのかご存じでしょうか。実はこれを理解するには、人間が直面していた歴史が大いに関係しています。
かつて大昔の人間は狩猟採取によって食べ物を獲得していました。原始時代をイメージしてください。自分よりも力が強く足の速い動物を相手にする狩猟、天候の影響を受けやすく食べられる物の知識も乏しい時代の採取は、それぞれ獲得すること自体が難しく、とても大変なことだったのです。ですから、当然「食べられない」期間が出てきてしまいます。人間はこの「食べられない」期間を、人体のサイクルを進化させることによって適応に成功しました。結論、これが「食べたエネルギー」を脂肪として貯蔵することだったのです。
ここで、「なんで脂肪なんだ?健康にも悪いじゃないか」と思うかもしれません。端的に言うとこれは、脂肪が最もエネルギーを貯めておく量が多く使いやすいからです。おまけに寒さにも強く、クッション性もあるため、飢餓や寒さを乗り越えるのにとても適していました。つまり、遺伝子に「脂肪を貯める」メカニズムが備わってしまっているということですね。
飢餓の時代にはとても有益に作用するメカニズムですが、現代のように簡単に食事ができてしまう状況では悪い方向に働いてしまいます。特に厄介なのが、人間が独自に発達させた機能「味覚」です。かつて毒を見分けるには「味覚」が非常に重要でした。自然界には毒を持つ植物や生物が多く存在するため、食べられてエネルギーに変わる「糖質」「脂質」は美味しいと感じるように、それ以外の人体に悪い影響を及ぼすものは基本的に不味く感じるようになっています。美味しいと感じることにもこんなカラクリがあるわけなんですね。
飽食の時代と脳を惑わす悪魔の物質
さてお話を現代に戻しましょう。先進国で今を生きている私たちにとって、お金さえあれば簡単に食べ物を獲得できますよね。簡単に食べ物を獲得できるということは、食べて脂肪を蓄積する機会がとても多いことになります。例外を除いて、飢餓に陥ることなんてほとんどないと言っても過言ではありません。
さらに人間は料理という発明によって、脳にとって最高の報酬である「味覚」の快楽を追求してしまいました。美味しいご飯を食べると本当に幸せな気持ちになります。ここまでは良かったのですが、さらに一歩踏み込んだ悪魔の物質も同時に作り出してしまいました。「白い炭水化物」「トランス脂肪酸」「食品添加物」です。
簡単に説明すると、白い炭水化物は自然界ではあり得ないスピードで血糖値を急上昇させ、インスリンを大量分泌させます。これを安価に手に入る粗悪な油「トランス脂肪酸」と一緒に摂取することで、脳が「最高に美味しい!」と感じ食欲が止まらなくなります。さらに、「この味ならこの栄養素が入っているはずだ」という脳の経験を騙す「食品添加物」を組み合わせると、安く依存性の高い食事を作り出すことが可能になります。それも長期保存可能な状態で、です。
このサイクルに陥ると「もっと食べたい」と量を欲してしまい、満足いかなくなっていきます。歯止めが効かなくなる頃には肥満や病気となって自分に返ってきてしまいます。
企業は利益を求めるため、なるべく安く美味しく感じるものを大量生産します。さらに今は超ストレス社会です。このような現代においては、「食への依存状態」に陥りやすい状況にあることはある種必然なのかもしれません。
お部屋で動かなくなった人間
人間の技術革新は素晴らしいものがあります。世の中はどんどん便利になり、面倒な家事も遠くに行くことも身体を使わずにできるようになりました。インターネットの普及により、その場で価値のあるお仕事をたくさんできますし、多くの方とコミュニケーションを取ることも映画を見ること見ることもできます。効率の面から見ると素晴らしい躍進ですが、その一方でどんどん失われているのが「太陽を浴びる時間」と「運動時間」です。
まず太陽を浴びないことは、体内時計のリズムを狂わせてしまいます。睡眠効率に影響が出るため、食欲を増加させるホルモン「グレリン」を増やしてしまいます。それを裏付けるように、アメリカのノースウェスタン大学の研究チームは「午前6~9時の間に45分間日光を浴びると、体脂肪と食欲が減ること」を明らかにしました。
また、運動不足も深刻な問題です。運動のメリットは言わずもがな、運動をしないデメリットは計り知れません。具体的には体力や全身持久力の低下、筋力や筋持久力の低下を引き起こし、これに伴って耐糖能異常、脂質異常、高血圧、肥満などの生活習慣病に足を進めてしまう原因となってしまいます。科学的にも、筋肉への血流が増えるとブドウ糖がどんどん細胞の中に取り込まれ、インスリンの効果が高まり血糖値が低下することが分かっています。
ダイエットの真髄は惑わされない王道を繰り返すこと
ダイエットについては、本当に多くの情報が飛び交っています。糖質制限、脂質制限、カロリー制限。特定の物だけ食べるダイエットや置き換えダイエット、飲むだけで痩せるサプリなど…何が正しいのか分からないですよね…結論、これらは全て正しくもあり、間違っている情報であることを理解しましょう。つまり何が言いたいかというと「何かひとつを実践しようと思うこと」と「短期で一気に痩せようとすること」自体が間違っているということです。
あなたが太っている場合、それは1日で太ったわけではありません。「太ってしまう習慣」を毎日続けた蓄積が肥満体型を作っています。その習慣は何かひとつが原因だと思いますか?食べる量、食事内容、運動量や睡眠の質、睡眠の時間など思い当たる節はたくさんあるはずです。ダイエットはこういった「デブ習慣」を改善することだと捉えると、うまくいくでしょう。
特に、「食べ物への依存」を断ち切ることは本当に難しいです。脳が気持ち良くなるのですからストレス解消にうってつけですよね。ですから、まずは食事内容から変えていきましょう。動物性と植物性のタンパク質、多めの野菜、適切な量の炭水化物と脂質。結論、食べ物はこれを心がけるだけで良いです。量は後から調整しましょう。さらに外で運動する習慣を身につけ、お酒はほどほどに。タバコはやめて、毎日決まった時間に6〜8時間しっかり寝ること。
あれ?子供に指導する内容と同じだと思いませんか?まずはこういった基礎習慣が身についた上で、何か新しいダイエットやエクササイズを取り入れていくと良いですね!太る理由を科学的に理解して、「王道」のダイエットでコツコツ痩せていきましょう!
-
Aya Instagram Feed
2023/4/24
Ayaの発信するInstagramの投稿Feed。ライフスタイルやファッションなど、Ayaの取り入れた「フレッシュで共感できること」を厳選しています。ぜひフォローして新しい発信をチェックしてくださいね ...