皆さんは普段からしっかり睡眠を意識してとっていますか?
日本人は世界の中でも睡眠時間がかなり低いって知っていましたか?
しかも、厚生労働省の調査によると、40〜50代の女性の半数程が6時間未満の睡眠時間なんです!
今回は、身近に潜む「睡眠負債」になってしまった場合、体にどんな症状が起きるのか。
なってしまった場合、どう解消していけばいいのかなど、私たち40〜50代女性の健康と美に必要な睡眠についてご紹介します。
令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要P27参照
目次
睡眠負債とは?
そもそも「睡眠負債」ってなんだか知っていますか?
睡眠不足はよく耳にする言葉ですが、睡眠負債はあまり耳にしたことがない方も多いのではないでしょうか?
「睡眠負債」とは、慢性的な睡眠不足が続き蓄積することで、心身に支障をきたしている状態のことを言います。
例えば個人差はありますが、適切な睡眠時間が6時間の人が4時間しか眠れていない場合、10日間で20時間、30日間では60時間の睡眠負債を抱えることになります。
スマホやネットサービスの普及や、現代社会の多様な働き方によるライフスタイルの変化が睡眠負債になる大きな要因の一つになっています。
睡眠負債になると心身に現れる症状とは?
睡眠負債になると心身共に様々な症状が現れます。
慢性的に眠気が続くだけでなく、パフォーマンスが落ちてしまうことも。
では、一体どんな症状が現れるのでしょうか?
自律神経の乱れ
通常、運動や仕事など体が活発に働いている時は交感神経が優位になり、入浴中や就寝中などは副交感神経が優位になります。このバランスが保たれることが心身の健康に繋がっていきます。ですが、睡眠不足によりこのバランスが崩れてしまうと、体の機能を十分に保つことができず全身のだるさや疲労感、イライラや不安感などの症状が現れてしまいます。
集中力の低下
集中力をはじめ、思考力や記憶力、注意力などが低下することで、仕事や日常生活に支障が出てしまいます。その結果、不安感やイライラなどが募りメンタル不調に繋がってしまいます。
生活習慣病のリスクが上がる
肥満や高血圧などの生活習慣病のリスクも大幅に上がります。
高血圧などは食生活の偏りからなりうることもありますが、自律神経の乱れも大きく影響してきます。しかも、睡眠不足によって食欲を抑えるホルモンである「レプチン」の分泌が少なくなり、食欲を増大させてしまう可能性もあり、最悪な悪循環となってしまいます。
免疫力の低下
睡眠中には免疫細胞が活発に活動したり、傷付いた細胞を修復する成長ホルモンの分泌が行われます。また、自律神経のバランスが崩れることで、免疫機能を担う白血球の働きが低下してしまう原因にもなります。
実際に睡眠時間が長い人に比べ、睡眠時間が短い人の方が風邪を引きやすいという結果もでているそうです。
慢性的な疲労感や倦怠感
疲労感や倦怠感は身体的な疲労だけでなく、脳の疲れも影響しています。
脳は私たちが思っている以上に疲れが溜まっています。現代の情報化社会、いつでもどこでも世界中からでも、とんでもない量の情報が飛び交い、脳に入ってきます。
そんな、多大な情報処理によって疲労した脳は眠ることで初めて休むことができ、機能が回復します。
睡眠負債を改善するには?
睡眠がどれほど大切なのか改めて実感したかとは思いますが、寝たくても仕事や家事や育児で寝てる暇がないのもまた事実ですよね。
そんな中でも、少しでも改善していくための方法をご紹介していきます。
朝日を浴びる
朝起きて日光を浴びることは、体内時計を調整するうえでとても重要です。
人間の体内時計は25時間と1日より長く、徐々に眠りにつく時間がずれていってしまいます。ですが、日光を浴びることで体内時計がリセットされリズムを正すことができます。
さらに、日光を浴びることで、メラトニンとビタミンDが生成されます。
メラトニンは睡眠の質を高めるほか、 日中に受けた肌へのダメージを修復してくれます。 また、抗酸化作用があり、肌細胞の老化も防いでくれます。
ビタミンDは、肌の免疫機能を高め、殺菌作用としての働きが期待できます。
適度な運動を心がける
ウォーキングやストレッチなどの適度な運動は入眠を促したり、熟睡感を高めてくれます。
脳の温度が下がることで眠気がやってくるため、適度な運動で一度脳を温めることで脳の温度の低下幅が大きくなり、眠りにつきやすくなります。
ただし、短期的な運動では効果が薄いとされているので習慣化できると寝つきが良くなります。
お風呂につかる
運動と同じように、入浴することで一時的に体温が上がりその後の下がり幅が大きくなることで、寝付きを良くしてくれます。
深い睡眠を取るには就寝直前の入浴が良いとされていますが、逆に寝つきを悪くしてしまう可能性もあるため、寝つきを優先するならば2〜3時間前の入浴が理想とされています。
快眠と生活習慣
就寝直前に食事をしない
就寝直前に食事をしてしまうと、消化活動により睡眠が妨げられてしまいます。
また、食事の時間がまばらになることで体内時計もズレていってしまいます。
就寝直前のアルコール・タバコを控える
寝るためにアルコールを摂取してしまう方もいるかと思いますが、寝つきを良くしてくれる反面、明け方の睡眠の質が低下してしまいます。
タバコの場合は、タバコに含まれるニコチンが睡眠の質を低下させてしまいます。
寝る前にスマホなどを見ない
寝る直前までスマホをいじっている方も多いのではないでしょうか?
ブルーライトは睡眠の質に大きく関わってきます。
ブルーライトを浴びることでメラトニンの分泌が抑えられてしまい、体内時計が乱れたり眠気を妨げられてしまうのです。
程よい昼寝を取り入れる
基本的には毎日しっかり睡眠時間を確保することが大切ですが、あまり寝れなかった時は
昼寝をうまく活用しましょう。
根本的な解決にはなりませんが、15分〜30分ほど昼寝をすることで午後の仕事や家事の効率アップに繋がります。
日常の中で少しずつ意識していきましょう
日々の生活の中でしっかり睡眠を取るのが難しい方も多いと思います。
忙しい毎日の中で知らず知らずのうちに睡眠負債になってしまっていることもあるかもしれません。
睡眠不足が続くことは心身共に決して良いことではありません。
しっかり睡眠を取ることは、体の健康にも繋がります。
ですが個人差もあるため、全員が長時間の睡眠をとる必要もありません。
自分にあった睡眠時間を知り、確保することを意識しましょう。
また、睡眠の質を高めることも大切です。
中々リズムを正すのは難しいと思いますが、睡眠負債にならないためにも、美容と健康のためにもできることから少しずつ意識してみてくださいね。