皆さんは日頃から「フェムケア」をしていますか?
お肌や髪の毛、口のケアなどは当たり前のように日頃からケアをしていると思います。
ですがフェムケアとなるとケアしている人はまだまだ少なく、日本では認知度が低く、触れにくいのが現状です。
今回は、そんなフェムケアの大切さについてご紹介いたします。
目次
そもそもフェムケアとは
Femcare(フェムケア)とは、「Feminine(女性の)」と「ケア(Care)」をかけあわせた言葉で、 女性の身体(デリケートゾーン)や健康のケアをする製品やサービスを意味します。
主に、
オーガニックコットンの生理用ナプキン
ナプキンやタンポンのいらないサニタリーショーツ
更年期障害解消グッズ
妊婦サポートグッズ
膣ケア商品
などがフェムケアにあたります。
なぜデリケートゾーンをケアしなければいけないのか
女性には生理や妊娠・出産・更年期など特有の身体の変化があります。これらは身体と心の健康にも影響を及ぼします。
デリケートゾーンをしっかりとケアしてあげる事で心身の大きな乱れの防止、改善に繋がります。
デリケートゾーンは、皮膚と粘膜の中間で繊細な部分。角質層が薄く、摩擦や刺激に弱い部分です。
顔も身体も、髪も、口の中も洗う製品を当たり前のように使い分けをしていますよね。
でも、デリケートゾーン周りだけは特別な製品ではなく、身体を洗うのと同じ製品を使っている方が多いと思います。
女性のデリケートゾーン周りの構造を考えると、膣があり、その先には子宮があります。その横に卵巣が2つ付いています。さらにこの後ろ側に、子宮や卵巣を守る骨盤底筋肉が付いています。まさに、女性の身体にとっても、そして人間が生まれてくる所としても非常に大切な場所です。その、一番大切な場所に最も近い部分がデリケートゾーンなのです。
「経皮吸収率」と言って、「肌が成分を吸収する割合」というものがあります。
身体を部位ごとに見たとき、例えば腕を1とすると顔がその13倍、デリケートゾーンは42倍もあると言われています。つまり、顔よりもデリケートゾーンなのです。
デリケートゾーンをケアしなければいけない理由は他にも
デリケートゾーンをしっかりと専用の製品でケアをしてあげることで、生理痛の緩和など様々な意味で健康に繋がります。
デリケートゾーン周りのトラブル
デリケートゾーン周りのトラブルとして主に、VIOの皮膚の乾燥や臭いなどが大きな悩みとして挙げられます。
デリケートゾーンの乾燥が悪化すると、痛みや痒みに変わり、日常生活に支障をきたしてしまいます。
においやかゆみの原因
洗浄力の強い石鹸やボディーソープで皮脂膜など必要なものまで洗い流してしまい、乾燥してしまうことで、かゆみが起きたり、蒸れることで菌が繁殖しやすく、においの原因になると言われています。
また、睡眠が足りていなかったり、偏食しがちであったりなどの生活習慣の乱れによる感染症も1つの原因として考えられます。
セルフケアで対処できない時には婦人科への相談をおすすめします。
黒ずむ原因
下着との摩擦や、乾燥が主な原因と言われています。自分にあった下着を着用することや、しっかり保湿ケアをすることが大切です。
意外と意識していない事ですが、トイレットペーパーの拭き方も強い人は気を付けてくださいね。
ケアするといいことがたくさん
美容面
デリケートゾーンのケアは全身のアンチエイジングに直結していると言われています。
正しくケアする事により膣の粘膜が潤います。そうすると、肌の保湿力や全身の免疫力があがります。
それにより滞っていた血液の循環が改善され、栄養がしっかりと行きわたり、全身の肌の保湿力がアップします。
心身の健康
膣の粘膜が保湿されると自浄作用のある粘液が正しく機能するので、免疫力が上がって健康に。また、体温が上がり、冷え性・生理痛・腰痛・肩こりなどが改善されることも。
その他、膣があたたまる事によりイライラや気分の落ち込みといったネガティブな気持ちもすっきりとする効果もあります。
更年期や閉経
女性ホルモン分泌の低下を抑えることができるため、生理にまつわる悩みや自律神経の不調が整います。また、閉経までの更年期の諸症状も緩やかにすることが期待できます。
将来の介護
デリケートゾーンケアは年齢とともに硬くなる骨盤底筋の弾力性の維持にも有効です。
その結果、加齢で起こりやすくなる頻尿や尿漏れといった排泄トラブルの軽減に繋がります。
海外と日本でのデリケートゾーンケアの習慣
海外ではデリケートゾーンのケアは日常的にされていますが、日本と海外のデリケートゾーンケアに対する意識にはどのような違いがあるのでしょうか?
日本では約8割以上の方がデリケートゾーンのケアをしていないのに対して、アメリカやフランスでは8割以上の方がケアをしています。
その理由としては、親から子に「専用のものを使ってケアしようね」と幼い頃からケア方法が伝えられるカルチャーがあるからです。
そのため、欧米では専用のものを使うということが当たり前に習慣化されています。
日本では、「効果的なケア方法が分からない」「恥ずかしい」「面倒くさい」という意見があります。8割以上もの多くの方が悩まれているのにも関わらず、どうしたらいいのか分からずに、何も出来ていない方が多いのです。
だからと言ってデリケートゾーンの悩みを、オープンに誰かに相談することもなかなかできないことも、ケアをしない・できない原因でもあります。
日本では、まだまだ恥ずかしいものとしての認識が強いのです。
今すぐ始めよう、正しいケア
まだケアしたことがない、ケアをサボっていた方はいますぐにケアを始めることをおすすめします。
ただし、清潔さを保つために何度も洗ったり、膣内まで洗うのはやめましょう。
内部まで洗ってしまうと、膣にある自浄作用を妨げ、弱めてしまう可能性があるため、適度に洗うように注意しましょう。そして、肌や髪と同じようにしっかり保湿をしてあげてください。
お子様がいる家庭は、一緒にケアをするのがおすすめです◎
なかなか、伝えることが難しいからこそ向き合ういいきっかけになると思います。
早めにケアの習慣が身につけば、今後の女性特有の症状の緩和にもつながります。
私は、娘と共同でフェムケアグッズを使用しています。
「顔よりも繊細なデリケートゾーン周りのケアって大切だよね」「こういうケアをしている人って自分を大切にしていて素敵だよね」という考えになれば素敵だなと思います。